無理数であることの証明
ルート2の証明
背理法を使って、ルート2が有理数でないことを証明してみましょう。 まず、 ルート
2が有理数だとします。 すると、 ルート2は自然数の分子・分母で構成された既約
分数で表現できます。
(2)1/2=P/ Q
ここで、両辺を二乗すると、
2=P2/ Q2 −> P2=2Q2・・・・・(1)
上記の右の式から、P2が2の倍数であることが判ります。 さらに、Pが2の倍数か
どうかを考えてみます。
P=2M+1(奇数)
とおき両辺を二乗して、
P2=(2M+1)2=4M2+4M+1=2(2M2+2M)+1(奇数)
以上から、Pが偶数(2の倍数)でなければ、P2は偶数になりません。したがって、
P=2N(偶数)
とおけます。ゆえに、上の結果を(1)に代入して、
4N2=2Q2 −> Q2=2N2
上記の右の式から、Qもまた2の倍数になります。 この結果は、ルート2が既約分
数であるという仮定に反しています。 つまり、ルート2は無理数だという結論になり
ます。
ルート3の証明
ルート3の場合も、ルート2のように証明できます。
P2=3Q2
から、Pが3の倍数であることを証明できれば、後はまったく同じやり方で証明でき
ます。
P=3M+1 または P=3M+2
とおき両辺を二乗して、
P2=(3M+1)2=9M2+6M+1=3(3M2+2M)+1
または
P2=(3M+2)2=9M2+12M+4=3(3M2+4M+1)+1
以上から、Pが3の倍数でなければ、P2は3の倍数になりません。 したがって、Pも
また3の倍数になります。