球に関する問題(その2)
正多面体の体積と表面積を求めてみてください。正四面体・正六面体・正八面体
ぐらいまでは比較的簡単に求まるかもしれませんが、正十二面体・正二十面体は
どうでしょうか。正多面体を構成する正多角形の一辺の長さを1とします。 また、正
多面体に内接するまたは外接する球が存在する場合は、その球の半径を求めて
みてください。
1.正四面体
正四面体の各面は正三角形からできているので、 正四面体の表面積は正三角形
の面積(ルート3/4)X4ということになります。
表面積: ルート3
次に、 正四面体の体積を計算してみます。 底面積は正三角形の面積になるので、
ルート3/4となります。 正四面体の高さは、 球に関する問題(その1)の結果を使っ
て、ルート6/3となります。体積は、底面積X高さ/3であるので、
体積: ルート2/12
三番目に、内接する球の半径を求めてみます。 正四面体を真上からみると(図1参
照)、 底面の正三角形の中心と球の投影された円の中心は一致します。 また、正
四面体の頂点と正三角形の中心を結んだ線上に、球の中心もあることは明白なの
で、この線を含む形で正四面体を割ったものを図2に示します。
<正四面体と内接球を真上から見た図>
(図1、Functionviewで作成)
<図1の点線部分でカットした断面図>
(図2、Functionviewで作成)
図2において、 EF=ルート3/6、DF=ルート6/3、DE=BE=ルート3/2です。 ま
た、三角形DEFと三角形DOGは相似な直角三角形であるので、
EF:DF=OG(内接球の半径):DG
→ (ルート3/6):(ルート6/3)=OG:(ルート3/3)
上の比の式からOGを計算すると、OG=ルート6/12となります。
半径(内接球): ルート6/12
最後に、外接する球の半径を求めます。 図2において、BO(外接球の半径)=DO
=ルート6/4です。 外接球の中心と内接球の中心が完全に重なることに注意して
ください。
半径(外接球): ルート6/4
2.正六面体
正六面体の場合は、比較的簡単に計算できます。一辺の長さが1の正方形で 六面
とも構成されているので、表面積は1X1X6です。
表面積: 6
体積も簡単に計算できます。体積(一辺の長さが1の立方体の体積)は1X1X1です
。
体積: 1
内接する球の半径を求めてみます。上下、左右、前後の面とも平行であるので、そ
れぞれの組の正方形から等しい距離にある三つの中間平面が交わった点を 球の
中心にすれば良いはずです。したがって、内接円の半径は一辺の長さを2で割った
値になります。
半径(内接球): 1/2
次に、外接する球の半径を求めてみます。 この場合は、 各点の対角にある点との
線分を引いて、その中点を球の中心にすれば良いはずです。 この点から六面体の
各頂点までの距離は等しくなります。 対角線の長さはルート3であるので、 その半
分の長さが半径になります。外接球の中心と内接球の中心も完全に重なります。
半径(外接球): ルート3/2