力のモーメントの式の導出
内側の車輪と路面の接点に関する力のモーメントのつり合いは、 次にように計算さ
れます(図1参照)。
MGL1+MV2L2/R=N2W
上式におけるL1とL2を求めます。まず、L1ですが、
L1=βCOSθ、 β+H TANθ=W/2
上の二式を解いて、
L1=(W/2−H TANθ)COSθ
=W COSθ/2−H SINθ
となります。L2も、
H=αCOSθ、 L2=α+L1TANθ
上の二式とL1の結果を使って、
L2=H/COSθ+(W COSθ/2−H SINθ)TANθ
=H/COSθ+W SINθ/2−H SIN2θ/COSθ
=H(1−SIN2θ)/COSθ+W SINθ/2
=H COSθ+W SINθ/2
が得られます。したがって、N2に関するモーメントの式は、
MG(W COSθ/2−H SINθ)+MV2(H COSθ+W SINθ/2)/R=N2W
となります。
もう一つの外側の車輪と路面の接点に関する力のモーメントのつり合いの式は、
N1W+MV2L4/R=MGL3
既に得られているL1とL2を使って、L3とL4を計算すると、
L3=W COSθ−L1
=W COSθ−(W COSθ/2−H SINθ)
=W COSθ/2+H SINθ
L4=L2−W SINθ
=(H COSθ+W SINθ/2)−W SINθ
=H COSθ−W SINθ/2
L3とL4をN1に関するモーメントの式に代入すると、
N1W+MV2(H COSθ−W SINθ/2)/R=MG(W COSθ/2+H SINθ)
となります。